研究概要

　ソフトウェアの誤動作は宇宙機にとって致命的な故障につながる場合もあるため、宇宙機に搭載されるソフトウェアには、常に高い信頼性が求められています。この信頼性を高めるため活動の一つとして「ソフトウェア独立検証・有効性確認（Independent Verification and Validation : IV&V）」に取り組んできました。IV&Vとは開発組織と資金的、組織的に独立した組織が、独立した視点と技術によって、開発組織では気づきにくい宇宙機ソフトウェアの課題や問題を洗い出し、潜在するリスクを軽減する活動です。これまでIV&Vは、軌道上ですでに活躍している国際宇宙ステーション、衛星、ロケットなど様々なプロジェクトで実施されてきており、宇宙機ソフトウェアの信頼性向上に貢献しています。また、IV&V技術者は開発者と如何に異なる視点から製品リスクを発想し続けられるかが重要となりますが、より多くの技術者がそのような評価を行いやすくするため、技法・手順・教育プログラムの研究開発を行っており、これらは他産業を含めた普及活動を行っています。