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人工知能利用基盤技術

ソフトウェアエンジニアリング

(過去の関連取り組み)高信頼性開発するプロセス

 これまでの宇宙輸送システム、とりわけ重要なエンジンについては、開発時に膨大な回数の燃焼試験を行い、その過程で発見された不具合は徹底的に対処するという実証主義により信頼性を確保してきました。
 しかし、この開発プロセスには大きな課題が2つあります。一つは有人宇宙輸送にも使用できるようなエンジンの信頼度を評価するためには、多数のシステム燃焼試験が必要となり費用・期間が莫大になること。もう一つは、試験で不具合を発見し設計に立ち戻って対処することにより、追加のコストや期間が大きくなることです。
 そこで、高信頼性なエンジンを開発するためには、このような実証主義型の開発プロセスを抜本的に見直し、リスクの高い故障モードに重点化した合理的な信頼性マネジメントを実現し、高信頼性なエンジンを短期間・低コストで開発可能となる、フロントローディング型の新しい開発プロセスを確立しました。

・ 開発の手戻りを抑えるには、開発初期から故障モードを網羅的に識別し、故障が発生しないように設計で抑えこむために、故障モードの発生確率をその故障メカニズムに基づいた数値シミュレーションにより把握し、発生確率が許容可能なレベルとなるまで設計。
・ エンジンの信頼度は、試験により設計時の解析の検証を行うことで評価。
・ 開発の初期から全フェーズを通して定量的リスク評価解析を行うことで、継続的にリスク監視・低減活動を実施。

高信頼性開発プロセスの概要
高信頼性開発プロセスの概要

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