SCIDの取得/廃棄申請
CCSDS推奨規格に従った衛星はCCSDS衛星識別子(SCID)を取得することができます。そのため、各宇宙機関は、SCIDの申請/取得を行います。また必要なくなったSCIDは破棄申請をします。
CCSDS衛星識別子概要
SCIDは、CCSDS フォーマットにおける宇宙機(通信リンク)の識別を行う目的として定義されるID であり、SANAで一意的に付与します。SCID
は宇宙機単位では無く、使用するCCSDS 方式の宇宙機-地上局間の通信(回線、リンク)単位で付与することが可能で、宇宙機によってはその用途別に複数のID
取得が可能です。
本SCIDは通常、宇宙機開発時に取得申請を行い、宇宙機運用終了時に破棄申請を行います。
本SCIDは通常、宇宙機開発時に取得申請を行い、宇宙機運用終了時に破棄申請を行います。
SCIDを実際に使用する場合は、使用するプロトコルによってバージョン識別子がヘッダに付与されバージョン識別子+SCID の形態となります。この識別子はG(Global)SCID
と呼ばれています。通常、テレコマンドもしくはパケットテレメトリを利用する場合は、SCID(10 ビット)の先頭にバージョン識別子(00)が2
ビット付与され、合計12 ビットのGSCID となります。同様にAOSを利用する場合は、SCID(8 ビット)の先頭にバージョン識別子(01)が2
ビット付与され、合計10 ビットのGSCID となります。
例としてETS-8の例を以下に示します。
地上->衛星へのデータ伝送(コマンド)はテレコマンドを使用するので、 GSCIDのフィールドは12bitとなります。
---テレコマンドはVersion1なのでVID=00(2bit)、SCID=0011101000(10bit)
衛星->地上へのデータ伝送(テレメトリ)はAOSを使用するので、GSCIDのフィールドは10bitとなります。
---AOSはVersion2なのでVID=01(2bit)、SCID=11101000(8bit)
例としてETS-8の例を以下に示します。
地上->衛星へのデータ伝送(コマンド)はテレコマンドを使用するので、 GSCIDのフィールドは12bitとなります。
---テレコマンドはVersion1なのでVID=00(2bit)、SCID=0011101000(10bit)
衛星->地上へのデータ伝送(テレメトリ)はAOSを使用するので、GSCIDのフィールドは10bitとなります。
---AOSはVersion2なのでVID=01(2bit)、SCID=11101000(8bit)
CCSDS衛星識別子を取得/廃棄する場合
JAXA以外のメーカ、大学等がSCIDを取得する場合は、JAXA CCSDS事務局までご連絡下さい。
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