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専門性を武器に転職技術の結晶ロケット開発の最前線へ

田中 雅樹

2021年入構
理学部 応用物理学科卒
宇宙輸送技術部門 鹿児島宇宙センター 射場技術開発ユニット

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REASON入構の理由

低温工学の知見を活かしてロケット開発の最前線へ

大学では、特定の物質を極低温にまで冷やすと電気抵抗がなくなる現象「超電導」のメカニズムや新しい超電導物質の発見につながる研究をしていました。関連して、物質を極低温にまで冷却する低温工学も学びました。卒業後は、低温工学の知見を活かして、JAXAをはじめとする研究機関へ試験設備を設計・開発して納入するメーカーに就職。特にロケット開発用の試験設備の設計開発に携わりました。ロケットの推進薬は極低温です。大学での研究がロケット開発用の試験設備の設計開発にも役立ちました。

前職で社会人経験を積むうちに、何か新しいことにも挑戦してみたいという気持ちが強まり、転職を決意しました。JAXAを転職先として選んだのは、ロケットの技術に直に触れ、その技術的課題に取り組む機会を得たいと思ったからです。JAXAは、先端技術の粋を集めた機器であるロケットの技術に最前線でかかわることができ、技術的課題に挑戦できる唯一無二の会社です。

転職に伴い、関東から種子島に引っ越しました。快く受け入れてくれた家族には感謝しています。種子島は離島ですが、買い物ができるお店も揃っていますし、映画やドラマで見るような孤島ではありません。家族も「南の島暮らし」をポジティブに捉えてくれたのだと思います。自然豊かな種子島は、小さい子どもがのびのびと元気に育つには理想的な環境だと感じています。

WORKわたしの仕事

開発現場は想像以上にダイナミック!

射場技術開発ユニットでの業務は、打ち上げるロケットへ推進薬を充填し、エンジンが着火できるようにすることや開発中のエンジンを燃焼させ、データを取得する燃焼試験の実施、それら打上げ及び燃焼試験用設備の維持管理と開発です。入構から約4年間で約50回の燃焼試験と8機のロケットの打上げを経験しました。

JAXAに入構してから驚いたのは、業務で使う設備が想像以上にダイナミックだったことです。種子島宇宙センターにある日本最大級の燃焼試験スタンドは、ビルの5〜6階の高さに匹敵します。また、種子島宇宙センターは海が近く、こんなに綺麗な景色のなかにオフィスがあるなんて夢のようです。

やりがいを感じるのは、やはりロケットが無事に打ち上がり、ミッションが完了した瞬間です。打上げの流れの中で、私の主な業務はロケットが発射して光が見えたときに完了しますが、それは次の仲間にバトンを受け渡しただけであり、打上げの成功をドキドキしながら見守ります。我々の部署は宇宙「輸送」技術部門として、衛星を軌道に届けることが使命です。

ロケットの打上げまでには非常に長い時間を費やしますが、成果が決まるのは打上げ当日のわずか15分ほど。この一瞬ですべての結果が決まります。その後、黒焦げになった発射台を見ると「やりきったな」と感じられ、大きな達成感を得られます。このときの達成感は世界一かもしれません。H3ロケットの打上げが初めて成功したときは、大勢の方々の努力が身を結んだのだと感じられ、普段はドライな私ですが、思わず涙がこぼれました。

種子島の住民の皆さんからの応援も励みになります。打上げの日が近づくと、商店街や宇宙センターの周辺に成功を祈念するのぼりが立ち、成功すると祝いののぼりに変わります。こんなにも多くの方に応援される仕事があるのだと驚くとともに、自分だけの仕事ではないのだと気づかされます。その気持ちがモチベーションにつながります。

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FUTURE将来の想い

夢は誰もが宇宙へ行ける時代をつくること

目標は、仕事を通じて日本にいくつもの射場ができ、新しいロケットが開発され、宇宙飛行士以外の人々も当たり前の様に宇宙へ行く時代をつくることです。自分が開発に携わるロケットで子どもを宇宙に連れて行くことも夢です。有人ロケットや宇宙船の具体的な打上げ計画はまだありませんが、有人飛行につながる技術を獲得するため、礎を築き、種をまき、育てていきたいです。

JAXAは楽しく刺激的で、挑戦に対しても寛容な最高の職場です。私は初年度から種子島で勤務し、特殊な環境で挑戦することに踏み切りましたが、思い切って種子島に来て本当に良かったと日々実感しています。応募をためらっている方には新しい生活や仕事の内容に対して心配しすぎる必要はないことを伝えたいです。新卒の方にとっても、高い志を持ち続ける環境が整っています。より良い環境へと磨きをかけておきますので、ぜひ一緒に働きましょう。

CAREER PATHキャリアパス

入構してからこれまでのキャリア

  • 1st year

    宇宙輸送技術部門 鹿児島宇宙センター 射場技術開発ユニットに配属(現職)

    基幹ロケットH3/H-IIAの打上げ(推進系)及びLE-9エンジン燃焼試験の実施を担当。打上げ・燃焼試験設備の開発と維持管理に従事。

THE OTHER SIDE OF THE MOON私の一面

子どもと種子島の海で遊ぶのが最高に楽しいです。疲れが溜まってきたら、お隣の屋久島に出かけてリフレッシュしています。

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