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研究の道を極限まで磨き、社会に役立つ技術へ導く
立花 繁
2002年入社
博士課程 工学系研究科 航空宇宙工学専攻修了
航空技術部門 コアエンジン技術実証(En-Core)プロジェクトチーム
ファンクションマネージャ
REASON入社の理由

一流の研究ができ、自分次第でやりたいことができる環境
第一原理に基づく乱流理論の数値解析による研究で、博士号を取得しました。乱流現象を正確に捉えることが、空気抵抗が少なく燃費の良い航空機の設計に必要です。乱流は工学に密接に繋がっていますが、実際は古典物理最後の問題とも呼ばれるような難解なテーマで、未だ全容は解明されていません。困難でやりがいのある分野であり、研究員としての道を歩む覚悟ができました。
旧航空宇宙技術研究所(NAL)のポスドク研究員として数値シミュレーションによる燃焼現象解析に関わったのが研究員としての始まりでした。燃焼効率を良くするためには、空気の乱れをうまく使って、燃料と空気の混合や化学反応を促進することが有効なので、乱流燃焼の理解が重要です。この研究に携わった時点で、NAL(のちにJAXAに統合)に入社したいと決意していました。世界で戦える一流の研究ができる環境(優秀な研究員、大学にはない設備)が揃っていて、自分次第でやりたい研究を進めながら成長できる、そういう場所に見えました。
WORKわたしの仕事

研究成果を社会実装する コアエンジン技術実証(En-Core)プロジェクト
もともとは、自分の専門分野で第一線の研究者として世界と勝負することにモチベーションを持っていました。そのため、井の中の蛙とならないよう、その分野で最も敷居の高い(論文採択率が低い)国際学会への論文投稿や学会発表を行い、第一線で活躍する海外の研究者との交流に努めていました。その一方で、事業推進部という部署で、部門全体を俯瞰して事業を進める業務を2度経験し、加えて基幹職として組織運営への関与が増したこともあって、社会に役立つ研究、人に役立つ研究、そのために研究を社会実装するための活動、といった、それまでとは異なる観点への関心が高まりました。現在はどちらかといえば、後者の意識が高い状態にあります。
コアエンジン技術実証(En-Core)プロジェクトでは、超低NOx(窒素酸化物)燃焼器の開発を進めており、この分野で実用化を目指す民間企業と密接なパートナーシップを組んでいます。2030年代に就航予定の次世代の飛行機用エンジンに採用されることを目的として、民間と共同研究を行っています。確実に成果に繋げるための「プロジェクトマネジメント」という観点と、時にはあえてリスクを冒して困難な課題にチャレンジする「研究開発」というマインドは、必ずしも相性が良いものとは言えません。この両者の良い面を活用できるような研究開発の進め方を見出すことにも大きな意義があると考えています。研究開発要素が高いほどリスクを伴いますが、リスクを避けて最先端の技術を使わないのであれば挑戦とはなり得ません。2023年度に技術実証の予定であり、ここに間に合うようにというプレッシャーを強く感じながら取り組んでいます。
専門性の高い分野の研究では、いかに周囲に左右されず、道を極められるかという、個人競技の世界で孤独に戦う側面が大事で、それが自分を磨くと思っています。一方、プロジェクトの推進においては、専門能力に加えて、もしくはそれ以上に、チームワークが重要になります。JAXAは、事務系も技術系もとても優秀な人材が揃っています。プロジェクトではありませんが、事業推進部計画マネージャの時代、個々にとても優秀でかつ人間的にも魅力的なメンバーが揃い、皆それぞれが個性を発揮しつつ周囲を支えあう素晴らしいチームで仕事ができました。非常に貴重な経験でした。
FUTURE将来の想い

世の中が必要とすることに研究を繋げる
今後の展望としては、まずは直近のEn-Coreプロジェクトを成功させ、その成果を民間に受け渡し、製品化につなげるという社会実装を目指します。
その先では、もっと自由な視点で、世の中に役立つことを構想し、その実行に挑戦していきたいです。エンジン・航空機・ロケット・衛星といったモノの開発という枠組みに捉われずに。例えばの話ですが、最近、人工降雨の記事を目にしました。雲に核となるものを投入して、意図した時間や場所に、雨を降らせることができるとしましょう。この時、航空機は主要なツールになります。水を必要とする地域に雨を降らせるとか、豪雨災害の防御に利用するなどできないかな、と考えを巡らせたり、大自然に勝手にメスを入れたらどこか別のところにその歪みが生じないかな、と心配したり、いろいろと妄想が膨らみます。我々人間が、そして地球が抱える問題を解決する術(すべ)として、航空宇宙の技術を利用する。幅広い分野にまたがる専門的な技術・知見をまとめることで、世の中が必要とすることに繋げたいです。
航空分野は現在大きな移行の時期にあります。ドローンのような空飛ぶクルマや、水素や電気で飛ぶ飛行機の開発が進められていますし、多様な航空機が安全で効率よく飛べるような新しい運航管理の開発も進んでいます。航空分野だけでなく、電気の分野、自動車の分野、気象学の分野など異分野との連携が必須になりますし、ビッグデータ解析やAIの適用も期待されています。このように航空分野のプロジェクトには間口が大きく広がる未来が待っています。
JAXAは、自分次第でやりたいこと、やりがいのあることができる場所です。自分がどういう仕事をしたいのか考え、小さなことでも提案し、実行していく、そういう姿勢が大事だと思います。
CAREER PATHキャリアパス
入社してからこれまでのキャリア
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1st year
ジェットエンジン燃焼器の実験研究
環境負荷を低減するジェットエンジン燃焼器の研究開発に携わる。それまでの数値シミュレーションから、実世界で現象を見る実験に携わりたくなり、実験主体の部署に移る。実験データの分析はそれまでの数値計算の経験が活かされた。
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6th year
米国ローレンス・バークレー国立研究所での在外研究(低エミッション燃焼研究)
1年半の在外研究は、研究と私生活の両面で、とてもよい刺激となった。新たなコンセプトの低エミッション燃焼器を提案する世界第一線の研究者のもとで研究を実施。実験の準備に時間をかけず、なるだけ周囲にあるもので揃えて、実験サイクルを多く回す。得られた情報からいかに本質を見極めるか、その力量の重要さを学んだ。
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8th year
航空プログラムグループ事業推進部
航空分野全般の事業運営に携わり、幅広い知見を得る貴重な機会を得た。
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10th year
ジェットエンジン燃焼器の実験研究
ジェットエンジン研究部署に戻り、燃焼研究を継続する中、基幹職となり、自分個人のやりたいことよりも、チームのメンバー一人一人が生き生きと研究できることを第一義に考えて業務に携わるようになった。
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16th year
航空技術部門 事業推進部
航空部門事業推進部の計画マネージャとして、事業のPDCA全般に関わる業務を担当した。プレッシャーのかかる業務が多かったが、明るく優秀そして個性的なメンバーに支えられ、猛烈な2年間を楽しく過ごした。
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18th year
2019年4月から、コアエンジン技術実証(En-Core)プロジェクトチーム ファンクションマネージャ
(兼務) 推進技術研究ユニット 燃焼技術セクションリーダ
航空技術部門の第4期中長期計画の柱であるEn-Coreプロジェクトにおいて、超低NOxリーンバーン燃焼器開発を担当している。

THE OTHER SIDE OF THE MOON私の一面
柔道がすべて。私にとって「文」と「武」は研究と柔道であり、仕事と私生活です。小学校から大学まで柔道が中心の日々でした。2017年にJAXA柔道部を創設し実業団の大会にも出場しています。只今、研究と柔道を共に磨くメンバー募集中です!