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長いスパンで見渡す宇宙教育だからこそできる、学び続ける力になる

佐々木 薫

1989年入社
宇宙学修士コース修了(1997年)
宇宙教育推進室
室長

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REASON入社の理由

海外の同志と共に学んだ 地球人の視点で考えるということ

大学時代、国家公務員になることを視野に入れて情報収集する中で、「特殊法人」という選択肢があることを知りました。JAXAの前身である「宇宙開発事業団(NASDA)」は、理系だけではなく文系も応募でき、ちょうど国際法のゼミで海洋法や宇宙法について少し学んでいることから興味を持ったのがこの分野との出会いです。折しも「宇宙技術と科学の国際シンポジウム(ISTS)」が大学のキャンパスで開催されました。NASDA職員に話を聞く機会にも恵まれ、更に興味が沸き、就職先として具体的に考える後押しとなりました。

WORKわたしの仕事

日本そして世界にも届けたい 宇宙教育が果たせることとは?

現在、宇宙教育の取りまとめを担当しています。教育分野との連携の奥深さはここに来るまでは知らなかった世界でもありますが、その中に入っていかに意義深いものか、どうしたらより多くの人々に宇宙教育のスピリットが届けられるか、協働する仲間と試行錯誤の毎日です。企画したイベントやプロジェクトが無事に実施できると、苦労も喜びに変わります。

「教育は、ただ単に新しいことを教えることではなく、自分で学ぶ力を育てるもの」と、ある教育者から教わりました。宇宙教育も、宇宙のことを「教える、伝える、知ってもらう」に留まらず、自らを鼓舞し挑戦し続ける気持ちをサポートすることが大切です。「なぜそう思うの?考えてみよう。そしてその考え方、他の人にとってはどうかな?」と疑問と答えを繰り返し、それがどんどん繋がっていくことが学び方の楽しさなのです。宇宙はそのような扉を開く世界であり、教育としてとても役に立ちます。身近な所で言えば、GPSや天気予報など宇宙技術の恩恵は数多く、日本人宇宙飛行士の宇宙実験等、様々なことが教材になり、宇宙に興味がなくても身近に感じられ、「ワクワク」を届けられます。

具体的な取り組みとしては、さまざまな教育現場が抱えている問題・課題について、状況別に考えることから始めます。学校や家庭にはどんな問題や課題があるか、科学館や公民館など、公共施設の子供向けプログラムの運営についてはどうか。オンライン、ソフトウェアまたはアプリ等、今あるツールを活用しながら、支援できることはどんなことかなど。常にチームで検討を重ねています。

欧米やアジア等各国の宇宙機関等とも協力して取り組めるプロジェクト・教材・プログラムも検討しています。最近ではCSR(企業の社会的責任)活動として教育を扱う企業も増えてきましたので、JAXAと一緒に活動したいという声があれば、その活動のサポートもしています。

入社32年目になって、モノの見方や、考え方の領域が、時間的にも空間的にも広がってきました。宇宙教育活動は着想から実現まで、多くの人、時間、資金を使います。また目先の利益を追求するのではなく、長期的な展望を持って取り組み、必要とされるタイミングも見極めて推進しなければならず、一朝一夕で成果が出るものではありません。ですが、世の中もまた今、長期的なスパンで対応しなければいけない数々の問題に直面しています。例えば、子供たちはコロナ禍で自宅学習や分散登校を余儀なくされました。欧米の小・中学校では既に一人一台パソコンが貸与され、活用が進んでいますが、日本では同様の対策がようやく着手され始めたところです。JAXAではすでに数年前からオンライン教育のコンテンツを検討していましたので、我々がやりたかったことがようやく花開くかもしれません。そんな風に考えると、自分の歩みと世界の流れが合致しはじめ、むしろその先頭に立っているような気がすることもあり、それゆえの責任感も感じるのです。

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FUTURE将来の想い

俯瞰して見る JAXAの未来を担う若い世代に伝えたいこと

いくつかの部署で海外とのやり取り、調整、協働などを担当してきましたが、そのおかげで、文化背景の異なる人との直接的な付き合い、現地に行って体験することでの学び、海外のパートナーから期待される役割と責任を感じることができました。現在の青少年教育に関わる仕事も楽しく、この延長線上にライフワークとなる取り組みがあっても良いかなと考えています。仕事のキャリアも後半戦ですが、国際会議の教育部門の調整役として、海外でも多くのシニアがリーダシップを取って頑張っているので、そのあとに続くのもいいかもしれません。

JAXAの役割も時代とともに変化しています。企業の宇宙活動を支援し、企業主体で宇宙産業を発展させ、モノづくりだけではなく、様々な分野に宇宙ビジネスを反映させていく方向に日本も舵を切っています。

学生の皆さんがリーダーとなる20年・30年後は、今では想像もできない世界へと変化していることでしょう。そんな明日を創っていくのは皆さんです。ワクワクする仕事を仲間と共に育てていきたい方、ぜひ門を叩いてください。

CAREER PATHキャリアパス

入社してからこれまでのキャリア

  • 1st year

    調査国際部普及課勤務

    広報誌の編集や展示イベント企画運営を担当。

  • 3rd year

    総務部広報室勤務(総務部報道室と上記普及課の再編)

    日本人初スペースシャトル搭乗ミッションの広報も担当。現地を取材する報道対応を担当。

  • 5th year

    筑波宇宙センター管理部管理課勤務

    広報を担当。報道対応、見学者対応などを担当。

  • 8th year

    国際宇宙大学(ISU@仏国ストラスブール)へ1年間留学(宇宙学修士号を所得)

  • 9th year

    企画室勤務

    本社に異動。NASDAの外部評価事務局を担当。

    専門分野で輝かしい功績を残された国内外の著名な方々を委員としてお迎えし、事前調整から会合運営、フォローアップを担当した。

  • 10th year

    企画室予算課(要求資料とりまとめ)

    総務部総務課(本社移転プロジェクト)

  • 15th year

    国際部国際課(海外駐在員支援、国連宇宙空間平和利用委員会日本代表事務局)

  • 19th year

    月・惑星探査推進グループ(JSPEC)(国際調整担当)

  • 21st year

    広報部(企画普及グループ長、アウトリーチ系活動の取りまとめ)

  • 24th year

    宇宙教育センターの計画マネージャとして異動

  • 31st year

    宇宙教育推進室 室長

THE OTHER SIDE OF THE MOON私の一面

体を動かして思いっきり疲れる、そのあと温泉などでリラックスするというのが最高ですね。登山、マラソン、テニスなど、やっている最中は辛いですが、終わった後に頭を空にして湯船でまったりして美味しいご飯を食べます。(もちろんその時の一杯は格別)

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