財務の視点で宇宙開発を広く見渡す

所属する財務部では、予算の執行管理や決算の実施など幅広い業務を行っています。具体的には、資金需要やプロジェクトの進捗を確認したうえで文部科学省へ資金請求を行ったり、決算資料や財務情報を作成したり、関係省庁からの依頼への対応を行っています。

社内外の関係者との調整・折衝業務も多いです。様々な立場の方と仕事をしていく中で、その人が何を求めているのか、どういった方法で対応すればいいのかを考える力が身についたと感じます。そうした中で、財務部の観点からアドバイスを行い、手続きをスムーズに進めることが出来た時はやりがいを感じます。

財務部と聞くと、日々の仕訳をイメージするかもしれませんが、各所から情報が集約され、財務や予算という観点からJAXA全体を広く知ることができる部署なのです。

財務部では予算の使用目的や使い方の理解を深めるための社内研修を各部署の予算担当向けに実施していますが、私も1年目からその説明を行いました。的確で理解しやすい説明を心掛けることで、私自身の知見も深まりました。また、同じく1年目に参加したHⅡ-Bロケットの打上げ研修では、打ち上げ直前の種子島での現場を体験し、天高くロケットが打ちあがっていく姿にとても感動しました。日々の業務のモチベーションにも繋がる貴重な経験です。

仕事をする上で、予算の大部分が税金で賄われていることを常に意識し、財務処理などを適切に実施することを心掛け、民間企業と同じように説得力のある財務諸表を作成することで、JAXAの業務を理解していただけるように努めています。JAXAには多種多様な専門性を持っていたり、様々なバックグラウンドを持つ職員が多く、刺激を受ける機会が多いです。こういう環境だからこそ、新しいことを学び続ける姿勢を大切にしていきたいと思っています。