入社時に携わった「ロケット」から現在の「有人宇宙」という仕事の変化で、視野は大きく広がったと思います。「ロケット」は短期集中でスケジュールがタイトであるという難しさがあり、一方で、「こうのとり」は長期計画であると同時に、国内にとどまらずNASA等の国際機関との調整等があり、それぞれの部署で乗り越えなくてならない課題が異なります。

また、これまでは幅広く技術を眺めてバランスをとりながら組み上げていく、という仕事のスタイルでしたが、これからは技術の細部と向き合って「これは自分が最初から最後まで作ったんだ」というものをじっくり開発していきたいです。

宇宙ステーションの運用において他の宇宙機関と関わる中で、同年代の優秀な開発者が探査等、未来の宇宙開発技術にも携わっていることを知り、それもまた良い刺激となりました。現在の開発を極めると共に、自らの視野をさらに広げて先のプロジェクトにも目を向ける必要性も感じました。

メーカーさんが自分の専門を極めて続けていく一方で、JAXAは自分の専門を持ちつつ幅広く仕事をしていくことができます。日々新しいことが多く大変さもありますが、その中でも楽しさを見出し、周りと協力しつつ、宇宙開発の将来を考えていくことのできる方々と一緒に働くことができたら嬉しいです。