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宇宙の技術⇔地上の技術双方向のイノベーションで未来へ向かう

布施 哲人

2004年入社
東京工業大学技術経営専門職学位
宇宙探査イノベーションハブ

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REASON入社の理由

改めて問う、その開発の意義

子供の頃、科学図鑑を通して宇宙に興味を抱き、大学は応用物理学科で宇宙物理を勉強しました。ただ、これらの研究や宇宙開発が就職活動を通して就職するという認識はなく、JAXAの仕事も、博士号を取得しなくては関われないと思っていました。就職活動の後半戦、JAXAに勤める研究室の先輩から、修士でも応募できることを教わり、締め切り一週間前にエントリーしました。宇宙開発を目指して用意周到に準備してきたわけではなかったのです。

入社後、人工衛星打ち上げに向けた追跡管制の準備や運用システムの開発に携わりました。自分一人でコツコツと進めていける大学の研究と違い、仕事となると同じようにはいきません。衛星を作る人、ロケットの担当、衛星データを利用する人、と多くのステークホルダーがいて、その一人一人と協働していかなければ仕事は進みません。今となっては当たり前のことなのですが、これまで生粋の理系学生だった私にとって、正解がない仕事を与えられ、解決策のヒントをみつけるところから探し出す探偵のような仕事に戸惑いの連続でした。

その後、宇宙ステーションの実験装置の運用、開発など現場での業務に10年携わったのち、予算の取りまとめを行う経営推進部に異動となりました。JAXAの新規事業について提案し、国と予算を折衝する役割でしたが、文部科学省の担当官から、「いったいこれが何の役に立つのか、何の意味があるのか」と問われて、うまく答えられなかったことがあります。それまで、JAXAの中では個別のテーマの見直しは行いますが、大きなプログラムの意義そのものを問われることはなく、国民の立場から発言する文部科学省担当官の言葉に、はっとさせられました。それ以降、宇宙開発にどのような価値があるのかを常に自問自答しています。

WORKわたしの仕事

宇宙開発技術×地上の技術、 それがTansaX(宇宙探査イノベーションハブ)

現在の部署では、宇宙探査に貢献する技術を見つけること、宇宙技術を民間企業と大学の知見を融合してビジネスにすること、その両方をオープンイノベーションのアプローチでDual Utilizationと呼んでいる宇宙と地上の両方の価値を生み出す研究開発を推進しています。これらの取り組みのいくつかが、目ぼしい成果に生まれ変わりつつあるという実感があり、非常にやりがいを感じています。

具体例をあげると、日本企業の光ピックアップ技術(ブルーレイ、DVDなどの光読み取り技術)を宇宙での通信に利用する共同研究が実を結び、宇宙で実証実験を行いました。宇宙空間で約2000㎞まで通信可能で、将来は探査の分野の通信手段として期待できるものです。それとともに、低軌道衛星のコンステレーションという地上の通信業界にも普及ができる技術でもあります。探査ハブでは、このような既存技術の延長ではない、それまでとは全く違う世界を実現できるような技術を目指しています。研究成果をビジネスにするというプロセスには正解がなく、入社当時に感じた探偵のような模索が続いていますが、探査ハブのアプローチへの賛同者は少しずつ増えてきている実感があります。今後さらに参画者を増やしていくために、我々が実現したい探査の未来像、つまり「ビジョン」を各方面にアプローチし、将来必要な技術、地上ビジネスとして期待できる技術を目指して議論を広げていく予定です。

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FUTURE将来の想い

逆もまた真なり:未来の探査に役立つ技術・地球の未来に役立つ技術

宇宙でも地上でも利用価値がある技術の研究開発の模索という意味では、経営推進部で感じた「何の役に・何のために」という問いに、答えられている手ごたえはあります。

実は、農業系のテーマで共同研究に参画したい企業・大学は非常に多く、将来の「月面農場」の実現に向けた研究開発もしています。砂漠地帯での自給自足を実現するようビジネス展開を目指している日本の植物工場業界は、世界でも高い技術力を持っていますが、そこに、宇宙開発の視点が加わると、水を極限まで減らして再利用させる等、これまでの農業では考えてこなかったようなテーマを深掘りすることとなり、共に取り組む意義が生まれます。宇宙を目指せる技術であれば、地球上のあらゆる過酷な状況でも適用でき、省資源で人手のかからない未来の農業に貢献することもできるのです。相模原キャンパスでもレタスやトマトを栽培しようと取り組んでいます。

反対にJAXA内では当初、「まだそんな宇宙探査は計画されてもいないのに、何の役に立つのか」と言われたこともありました。しかし、この部署も発足して6年目となり、有人月面探査を目指すアルテミス計画が発表され、少しずつ糸が繋がりつつあります。普通の人が宇宙に進出し滞在する時代もますます間近に迫っています。人類の歴史、新しい探査の時代を共につくりましょう。

CAREER PATHキャリアパス

入社してからこれまでのキャリア

  • 1st year

    追跡ネットワークセンターに配属

    衛星の打ち上げ準備および運用システム開発

  • 7th year

    有人宇宙技術部門きぼう利用センター

    (きぼう利用実験企画調整、装置開発)配属

  • 11th year

    経営推進部に配属

    予算取りまとめ、省庁との折衝を経験

  • 13th year

    宇宙探査イノベーションハブ

    宇宙探査の産学官連携オープンイノベーションの推進

    外部機関や企業との協働、研究成果の事業化活動に従事

THE OTHER SIDE OF THE MOON私の一面

大学時代、読書(哲学書)のし過ぎで留年しかけました。その他、海外バックパック旅行が好きで、何度もインドなどの途上国に行き、今までに70か国以上行きました。ゴールデンウイークや夏休みなど長期休暇が取れる時には仕事を調整してまとめて休暇を取り旅に出ました。今年、研究開発で社会変革を目指すため、週末や夜間の時間を費やして、社会人大学院を修了しました。

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