概要
近年、宇宙の商用利用が盛んになり、宇宙環境の混雑化が進む中、宇宙の状況を正確に把握し、軌道上衝突を減らすことが国際的な課題となっています。そういった宇宙の状況を把握する観測手段としてレーダや望遠鏡が使われますが、それに続く第3の手段としてSLR(Satellite Laser Ranging)が注目されています。SLRは、人工衛星に取り付けられたSLR反射器(リフレクター)に向けて地上のSLR局からレーザを照射し、反射して返ってきた光を再び検知するまでの時間を計測することで、SLR局と人工衛星との距離を高精度(mmオーダ)に測定するシステムです。 これまでのJAXAミッションにおいて、SLR反射器は、「衛星ミッションごとの特注品(海外製)」が使われてきましたが、特注品のため「高い、大きい、重い」といったデメリットがありました。そのため、SLR反射器を搭載する大学や民間の事業者は多くありませんでした。 JAXAが開発したSLR用小型リフレクター「Mt.FUJI」は、このような状況を踏まえ、その役割を低軌道用に特化させることで「安い、小さい、軽い」を実現したものです。
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- [1] 衛星に搭載された状態でのモーダルサーベイの応答における各軸のモード周波数の最低値を記載しています。コンポーネント単体はこれよりも高いことが想定されます。
- [2] PTFEの材料流通性が低い場合にはPFAで代替して問題ありません。環境試験を通じて代替して問題ないことは確認済みです。
略語集
| 略語 | 正式名称 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| SLR | Satellite Laser Ranging | 衛星レーザー測距 |
| CCR | Corner Cube Reflector | コーナーキューブリフレクター |
| PTFE | Polytetrafluoroethylene | ポリテトラフルオロエチレン |
| PFA | Perfluoroalkoxy Alkane | パーフルオロアルコキシアルカン |
| PCD | Pitch Circle Diameter | ピッチ円直径 |
| PSD | Power Spectral Density | パワースペクトル密度 |
| SRS | Shock Response Spectrum | 衝撃応答スペクトル |