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情報技術の研究開発

情報技術の研究開発

人工衛星、ロケット宇宙ステーションなどの宇宙システムに搭載される電子機器、それらを運用する地上設備には、宇宙システム全体をコントロールするソフトウェアをはじめとして、複雑なものから単純なものまで、様々なソフトウェアが組み込まれています。ソフトウェアの誤動作は宇宙システムにとって致命的な故障につながる場合もあるため、常に高信頼性が求められます。

宇宙機ソフトウェアの信頼性向上(IV&V,プロセス改善)

宇宙ステーションや人工衛星、ロケットなどの宇宙機は、ひとたび宇宙空間に出ると、容易に修理ができません。宇宙機に搭載されるソフトウェアについても同じで、打ち上げ後の修正や変更は容易ではありません。しかし、ソフトウェアの誤動作は、宇宙機にとって致命的な故障につながる場合もあるため、宇宙機ソフトウェアは、常に、高い信頼性を求められています。この取り組みのひとつとして、当チームでは、「ソフトウェア独立検証及び有効性確認(Independent Verification and Validation : IV&V)」を実施しています。ソフトウェア IV&Vとは、開発部門とは資金的、組織的に独立した部門が、独立した視点と技術によって、開発部門では気づきにくい宇宙機ソフトウェアの課題や問題を洗い出し、潜在するリスクを軽減する活動です。

ソフトウェアエンジニアリングの高度化

ソフトウェアの高い信頼性を達成する取り組みとして、ソフトウェア独立検証及び有効性確認(「ソフトウェアIV&V」)や「ソフトウェア開発プロセス改善」等の活動を20以上のJAXAプロジェクトで実施し、ミッション遂行に影響するような課題も発見できています。また、潜在する課題を発見するだけでなく、多様なソフトウェア開発形態に対応し、開発過程で問題を混入させないようにするため、産業界の先端的なモデル検査技術や仕様記述言語等の技術を活用し、ソフトウェアの品質向上に貢献しました。

超高信頼ソフトウエアシステム検証学研究室(奈良先端大 連携講座)

超高信頼ソフトウエアシステム検証学研究室では、宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 第三研究ユニットの持つ、宇宙システムにおける超高信頼性や安全性に関する研究および実践における高い実績にもとづいて、極限環境で正しい動作が求められるソフトウェアの超高信頼性・安全性を実現するためのソフトウェア検証方法論を研究します。特に、現在の重要課題である、複雑分散ソフトウエアシステムの検証網羅性保証(End-to-End評価)に必要な以下の方法論を研究・教育します。これらの研究成果は、宇宙システムに限らない、社会基盤システム全般の超高信頼化への応用が期待されています。

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